がん代謝免疫療法
がん代謝免疫療法
がんに対する免疫治療では、免疫細胞が腫瘍に届くこと、免疫細胞が十分に働くこと、そしてがん細胞を攻撃対象として認識できることが重要です。一方で、オプジーボ単剤では、腫瘍の性質や患者さん自身の免疫状態によって、十分な効果が得られにくい場合があります。
本がん代謝免疫療法では、オプジーボ、抗糖尿病薬、抗菌薬を組み合わせることで、腫瘍のまわりの免疫環境を整え、免疫細胞がより働きやすい状態を目指します。

実際に、岡山大学での臨床試験報告では、進行性の膵癌患者において、オプジーボと抗糖尿病薬の併用療法により、7年以上再発なく生存されている症例が論文で報告されています。(CT画像等の経過および腫瘍マーカーの低下を確認) *1 *2
また、マウスモデルでの実験結果では、オプジーボと抗糖尿病薬の併用療法では抑制しきれなかった再発がんの進行を、抗菌薬を加えた「がん代謝免疫療法」では抑制し、腫瘍を完全に消去できたというデータがあります。*3
*1 Durable response to nivolumab combined with metformin in advanced pancreatic cancer: A case report with seven years of follow-up. Sato R, Hotta K, Kubo T, Horiguchi S, Kato H, Matsumoto K, Kozuki T, Udono H, Kiura K, Otsuka M. Cureus 2025 17(2): e79001
*2 Phase-Ib dose-finding and pharmacokinetic trial of metformin combined with nivolumab for refractory/recurrent solid tumors. Kubo T, Kato H, Horiguchi S, Kozuki T, Asagi A, Yoshida M, Udono H, Kiura K, Hotta K. Int J Clin Oncol 2025 30:1537
*3 未発表データ(特許出願中)
本治療で使用する医薬品は、すべて国内で製造販売承認を受けている薬剤であり、それぞれの有害事象や注意点は公的に定められた添付文書に記載されています。治療開始前には、これらについて担当医師から説明を行います。
一方で、免疫の働きが過剰になった場合には、がん以外の正常な組織にも影響が及ぶ可能性があり、免疫に関連した有害事象が生じることがあります。このような有害事象が起こる可能性や程度には個人差があり、現時点ですべてを正確に予測することはできません。
ただし、オプジーボと抗糖尿病薬を併用した医師主導の臨床研究や症例報告においては、現時点で重篤な有害事象は多く報告されていません。当院では、治療中も定期的な検査や診察を行い、有害事象の兆候を早期に把握しながら、安全に配慮した管理体制のもとで治療を行います。
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